大文字送り火【2002年8月15日】

奈良の夏の風物詩のうちのひとつ、「大文字送り火」を見てきました。
昨年このページを作って、8月15日にロケに行ったものの、春日大社の万燈籠に行列しているうちに大文字は燃え尽きてしまい涙するといったことがあったので、今回は大文字をメインに行ってきました!
奈良の大文字はあまり有名ではありませんが、一画の長さが164メートルあり、実は日本最大級なのです。昭和35年から始まり、今年で43回目なんだそうです。
夕方4時も回ってから家を出て、ダイエットも兼ねて徒歩で浮見堂(嵐とあかりがソフトクリーム食べてたとこです)へ。
去年もそうでしたが、ここは、浮見堂と大文字を一緒に撮影できるベストスポットなため、写真を趣味としているおじさまたちが大勢早くから場所取りしていて、とてもじゃないけど入る余地はありません。みなさん、三脚立てて本格的ですから。(本業の方もおられるだろう)
おそらく、五重塔のあたりもすごい人だったろうと思います。素人でも「いい絵」が撮れることまちがいなしですから。
ま、私みたいにデジカメカメラマンには、たいした絵も撮れないだろうし、自分の眼で写し取るほうがよいだろうと、最初から諦めてました。三脚持ってませんしね。
私は、送り火の前の慰霊祭に執り行われていた飛火野(春日大社の南側にある、とても広い広場です。普段は鹿がたむろしていて、親子連れなどがピクニックしてたりします)へ行って見ました。もともと戦没者の慰霊を目的に始まり、平和への願いを込め始まった大文字送り火ですから、まず慰霊祭で霊を供養し、慰霊祭の会場からのろしを合図に大文字に点火されます。
のろしが合図っていうのが正直驚きましたが(若い人はのろしわかるかな?)、会場は大文字の高円山のふもとですから、向こうからも見えるんでしょうね?
大文字は、アカマツを「井」型に組んだ火床108個(人間の煩悩の数と言われている)に火が入ると「大」の文字になります。「大」は宇宙を意味します。
点灯が確認されると会場の多くの観客から歓声があがり、クライマックスを迎えます。
奈良は盆地なので、大文字はかなり遠くからでも見れることと思います。

今年はいつもより涼しく人出も多く、鹿せんべい売りのおばちゃんたちも「今年はいつもと違うなあ〜」とお話されてました。
それにしても、あのたくさんいる鹿さんはどこに潜んでたのでしょう?あれだけ人がいたらビックリしちゃいますね。
ちょっと目を離したらはぐれそうなぐらいすごい人ごみの中で、メスの鹿が1頭座り込んでて、その横で小さな男の子がずっと鹿の背中をなでていて、2人(1人と1頭?)がとても穏やかな顔をしていたのが印象的でした。鹿もその子に身を任せてるのね。なんか親子のようでした。
・・・でもその子の本当の親はどこにいたんでしょう??実は迷子?(笑)

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