【2001年10月1日】
釆女祭(うねめまつり)は、猿沢池のほとりにある釆女神社(春日大社末社)のおまつりです。
釆女神社は、奈良時代、天皇の寵愛が薄れたことを嘆いた釆女(うねめ)が猿沢池に身を投じ、その御霊を慰めるためにまつられました。
普通、お社というのは鳥居から入ると正面を向いているものですが、ここのお社は背を向けています。建てたときはちゃんと鳥居の方向に向いていたのですが、(鳥居は猿沢池の正面にあるのですが)ここにまつられている釆女が自分が身を投じた猿沢池を見るのが絶えがたく、一晩にしてクルリと向きを変えてしまったという言い伝えがあります。
その釆女の霊をまつるおまつりが、毎年、仲秋の名月の晩に厳粛に行われます。
夕方、秋の七草で飾った花扇を、十二単を着た花扇使いが持って、ミス釆女などを載せた御所車や稚児らが三条通を練り歩き、7時ごろから琴の調べとともに猿沢池に浮かべた竜頭船に乗り、池を2周します。花扇を水面に浮かべて祭りのクライマックスを迎えます。
2001年のお祭り(2001年10月1日)は、とてもいいお天気で、それは見事なお月様が出ていました。
仕事を終え、私が到着した時間には、すでに猿沢池は人でいっぱい。水面が見えない状態でした(^
^;)
ちょうど、竜頭船が出る間際だったので、適当な場所を確保し、なんとか見ることができましたが。やはり、もっと早く行って、ゆったりと見物するべきでしたね…。
釆女神社は今年、改装され、とてもきれいになりました。