*** 2日目(2004/11/20 Sat) ***
 
昨日は意外にも寝つきがよく、ゆっくり眠れた。
なんて、悠長なことは言っていられなかった。
夢うつつで「なんか電話が鳴ってるな・・・。ん?電話?」と電話に出てみたら、モーニングコール。事態が飲みこめない・・・。ここはフランス、うんうん。モーニングコール、うんう・・・ん?もーにんぐこーーーる?寝過ごしたぁ〜〜!
モーニングコールは朝食の時間の30分前なのである。私は朝シャン派であるからして、朝食の時間までにはお風呂も入って、化粧もして、服も着て(当たり前)、荷物も完璧にパッキングせねばならない。(食事中に荷物を取りに来るので)
ひえーーっ。モーニングコールの30分前にめざましをセットしたはずなのに。時計を見たら、日本時間になってた。ベタですな。
結局6時40分に起床。
慌ててシャワーを浴びて、身体拭いて(私はいつもバスタブの中で身体を拭く)、「さ、出よう」とバスタブを跨いでバスマットに乗った瞬間、ツルッ!!ステーン!
転んだ・・・。スライディングした。
バスマットが乾いていて、床は大理石?だったので、滑っちゃった。
ステーンと転んでそのままスライディングして、スルスル〜と滑って、前の扉に足が激突。というより、つま先から扉を突いたような状態。「◎▽?×◇□!!!」
声が出ない。タンスの角に小指をぶつけたときのことを想像してほしい。あんな感じだ。転んだときに左肩もぶつけたけど、それはたいして痛くなかった。足の指に比べれば。ぶつけたのはどうやら右足の薬指。また微妙な位置である。
目から火が出たね。
2,3分口がきけず、でも時間は迫る。とりあえず、肩と足の指が動くか確認。
動く、動く、大丈夫。折れてはいないだろう。見た目はなんともなっていないし。
痛いけど、動揺してるけど、とりあえず化粧しよう。朝ご飯はどうでもいいが、荷物をポーターさんが取りに来る時間は変わらないし。

一気に目が覚めた。
肩はすぐ痛くなくなって、青アザもないし大丈夫だろう。薬指は痛いけど、薬指だし、たいして足にとって重要じゃない位置だ(笑)親指や小指なら辛かっただろうが。
なんとか用意をして、さっさと用意したので時間も余り、ご飯も食べる余裕があった。ご飯はクロワッサンやスクランブルエッグ、チーズ、ベーコンといったもののバイキングであった。焼き立てのクロワッサンがおいしい。ヨーグルトもなかなかいける。
ご飯を食べたあと、ホテル前に集合して、もともとツアーのコースにはなかったが、ニースの朝市を見に行くことになった。歩いて行けるということだったので。
添乗員(後に“にしやん”とあだながつく)は「散歩にちょうどいいでしょう」と言ったが、実際はこのにしやん、歩くのがすごく早い。散歩どころか競歩である。
足が痛い私と、親子で来ていたお母さん(60代かな?)はもうヒーヒーである。
かわいい景色があっても写真が撮れない(笑)近いと言うのに、実際は30分近く歩いた。どこが近いねん!!バスで送ってくれよ!
つーか、朝市見ても、何も買うものないのだが。
ニースの朝市です。フランスは何をやってもおしゃれですな。 フランスでも柿はKAKIのようです。
朝市は早々に、すぐそばが海だったので、海を眺めていたけど。
ニースの朝市から見える青い海。 どれが本物でしょう?(わかるっつーの!)
朝から犬を連れたお客さんが大勢いた。フランスは犬社会のようで、どこに行っても犬を連れた人が多い。かわいいし、結構触らせてくれるが、糞には要注意なのであった・・・。さすがに市場には落ちてなかったけど。
さて、バスも迎えに来てくれ、本来のコースに戻る。
まずは、運転手さんが時間があるので、ニースの景色を高いところから見せてくれるらしい。
コート・ダシュールの海
別荘地らしく、りっぱな家が立ち並んでいるところに展望台があった。
天気もよく、最高の眺めだった。
この頃から、他のツアー客とも話をし始め、私がひとりで来ていることを察してくださって、いろんな方が「シャッター押しますよ」と言ってくださる。ありがたい。
景色ばっかりの写真になるのは寂しいし、遠慮なく押していただく。
今日は添乗員とは別にガイドさんもついていた。ガイドさんってのは、一様によくしゃべりますな。話を全部聞いてると疲れてしまう…。
次は、エズという街に向かう。ニースからバスで30分もかからない。
別名「鷲の巣村」と呼ばれている。城壁に囲まれ、山の上にある小さな街である。
頂上に熱帯庭園があって、そこから景色が展望できるというので、入場料3E払って入る。
山・・・。ということで、やっぱりずっと坂道で大変である。息が切れる。朝ご飯食べておいてよかった。
行くまでにもお店がいろいろあって、(朝早いのでまだ開いていないところもあったが)そそられる。
ヒーヒー言いながら頂上に着いた。やっぱりすばらしい景色である。上ってきてよかった。海が青い。写真ではうまく伝わらないだろうな。私は奈良県民で海に縁がない生活なので、海を見せると喜ぶのである(笑)しかし、泳ぐのはあまり好きじゃない。
熱帯庭園は言うまでもなく、サボテンなどが植えられているのだが…、見た記憶はまったくない。

熱帯庭園にいたにゃんこ。門番なのかな?どこ見てんだ? 熱帯庭園から見た景色。
 
さて、下って集合場所に戻れば、みなさんクタクタである。あちこちに座りこんでいる。朝から朝市までも歩いているし、いきなり疲れている。しかしまだ10時なのである。

エズは香水でも有名らしい。石鹸なども作っている。
その工場に案内される。香水などを作る工程の説明を受け、例によって販売コーナー。
確かに一般の店よりは安いのだが、なにぶん円安なので、円で換算すると意外に高い。しかも、私は“匂いモノ”はダメなクチなのである。基本的に化粧品も無香料であるし、匂いものはつけない。店にいるのもツライのである。早々に出てきた。
とりあえずWCだけは借りておこう。フランスのトイレは有料が多いのである。無料の所があったらすすんで行っておかねば。行きたくなくてもね。それにしても、意外に無料の所はきれいで、有料のところに限って便座がなかったりする。お金払うのがイヤになる。(でも先払い)
レストランやカフェではだいたい無料だった。そういえば、ニースのデパート“ギャラリーラファイエット”(フランスでは大手のデパートの支店)でも便座がなかったな…。しかも男女共用だった。もうちょっと考えてほしい。デパートなんだし。
エズにあるお店のウインドウディスプレー。アヒルがかわいい♪ フランスではやたら飛行機雲を見ました。逆光で写ってないけど、エズの街なのです。

このエズの街は、深夜特急の第3便のメイキングをご覧あれ。
菜々子さんがエズの街を紹介してくれているので。
次は、モナコへ。
バスではあっという間である。
F1グランプリのコースやグレース・ケリーが亡くなったところも通った。
まずは、カジノ広場である。
そう、ここは深夜特急で、たかおっちがカジノで当てちゃってNG出してたカジノである。中は入れなかった。正装してないし?(笑)ま、時間もなかったし。
ル・カジノ・ドゥ・モンテカルロ
ロケ地だあ。
そのカジノを背にするとこういう景色なんです。
ここらであちこち写真撮影して、次はモナコ大聖堂へ。歩きで。
ここは、グレース・ケリーが結婚式を挙げ、そして今は眠っているところである。
モナコは前日が祝日だったので、まだちょっと街中や教会の中もお祭りモードだった。
ここでは中でも写真もOKということだ。
モナコ大聖堂です。
 
そして、また徒歩でモナコ大公宮殿へ。
宮殿自体は「ま、こんなもんか?」で、ここでは展望台からの景色がメインである。
そして、休憩。お土産屋さんなどを冷やかす。
モナコ大公宮殿
 
宮殿の前からの景色。
 
ここがモナコ公国での観光は最後である。
バスでカンヌなどを通りニースに戻ってやっと昼食。
おなかペコペコである。
今日のメニューは、海沿いのレストランでのブイヤベース。
ちょうどボジョレーが解禁になったところだったので、ボジョレーを頼んだ。えらい軽くて飲みやすい。私は赤ワインってあまり飲めなかったのだが、おいしく飲めた。ちょっと軽すぎるかもしれない。「若い」っていうのかな?でも昼食だからこれぐらいがちょうどいい。
ブイヤベースも口に合い、ペロッと食べた。でも、デザートのチョコケーキは甘かった。デザートは選べたので他の人のも味見させてもらったら、そっちのはもっと甘かった(笑)
このあたりから、私の“酒呑み”イメージがつき始める。
ちなみに、添乗員のにしやんと運転手も普通に呑んでいる。おいおい。運転手まで呑むなよ。そういや、ドイツのときも運転手は呑んでたような。

時間があまってコートダジュールの海を満喫。
海も空も青くてきれいだ。
そして絵になる。
若い時から、「新婚旅行はコートダジュールがいいな!」と思っていた。
しかし、ひとりで来てしまった・・・・。なんだかなあ。
ブイヤベース。フランスパンを浸して食べるのですが、そのパンにつけるマヨネーズみたいなのがおいしかった。どなたか作り方ご存知ないかしら? ブイヤベースを食べたレストラン。
フランスだーね。
目の前は海。カップルも楽しそうです。って、うちのツアーの人だ。
爽やかご夫婦だった。
 
映画「フレンチ・キス」のロケ地です。懐かしい。
 
自転車すらも絵になります。
昼食後は、ニースで自由時間だ。買い物タイム。
といってもほんの30分程度。短すぎる。
ブランド物を買う人はここで買うように言われた。パリの自由時間で買うと、ブランドの袋を持ってうろうろしてるとスリに狙われて大変だから。
ニースは高級リゾート地なので、ブランドも一通り揃っている。デパートもある。
私は、デパートヘ行った。
お目当ては、フォリフォリである。別にフランスのブランドではないが、ヨーロッパだし安いだろうと。日本ですでに目をつけていた時計、あるだろうか。
日本のデパートと構造は似ていた。1階がジュエリーや雑貨売り場だった。
あった!フォリフォリだ。既に日本人の客もいた。
品揃えはあまり良くないが、お目当ての時計もあった。(実は2004年の新作)
値段を見ると・・・おお。日本の半額だ。1E140円で計算したらちょうど半額。安い!即決だ。
さてと。買わねばなるまい。
えっと。やっぱ英語も通じないんだろうな。
案の定であった。「ぼんじゅー。」店員を呼ぶ。店員の立ち位置から、ちょっと離れたガラスケースに入っていた。
ゆんた「これ!(指差し)」
店員「むにゃむにゃむにゃ?(これですか?)」(むにゃむにゃはフランス語です)
ゆ「そうそう。This One!」
店「むにゃむにゃむにゃ?(はめてみる?)」
ゆ「いいの?じゃあ。(腕を出す)」
はめてくれる。
ゆ「あ〜、めっちゃでかいわ。」
店「むにゃむにゃむにゃ(サイズ直しできますよ)」
ゆ「そうなん?それやったらええわ。じゃあ、OK!」
店「OK?メルシー!むにゃむにゃむにゃ(包んでおくから、あそこに行って会計してきてね)」
と伝票を渡してくれる。
カードを切って、戻ってくると包んでくれていた。
店「むにゃむにゃむにゃ(保証書はこれね)メルシー・ボクゥ!」
ゆ「めるしー!」
なぜか、フランス語と関西弁で会話が成立。なんとなく通じてるところが、あとで考えるとおかしい(笑)

集合時間にギリギリだったので、小走りでバスに戻る。
見ればみんなヴィトンだの、グッチだの、でっかい紙袋を座席に積んでいる。
リッチだ…。
日本より2万ぐらい安いらしい。
これで今日のスケジュールは終わりである。
あとはホテルへ向かうのみである。
今日の宿泊は、エクス・アン・プロヴァンスである。
着いたら夜なので、街の観光はできない。もったいない。
間で1回WC休憩を挟んで2時間でホテルに到着。(18:00)
一旦荷物を置き、夕食のため、またバスで街へ出る。(結構街から離れたホテルだった)
今日の夕食はお皿いっぱいのキノコのサラダ。ローストポーク。サラダでおなかいっぱいになる。このあたりから味が不安定になってくる。サラダに味がない。(ドレッシングはかかっている)ローストポークもソースがかかっているのに、味がない。しかもステーキのような大きさで2枚もある。うんざり。塩やコショウで味をごまかす。
デザートが苺のアイスケーキ。これはおいしかった。

今日のホテルは「ホテル・マスコット」、20:20着
部屋も広く、快適である。
靴下を脱いでびっくりだった。足がえらいことになっていた。(見たい人だけこちら
道理で痛いわけだ。
化粧落としてくつろいでもまだ22時。寝る時間でもないが、テレビを見ているうちに寝てしまっていた。
夕食のローストポーク。今晩はジュースだ(笑) セミダブルのベッドにシングルベッド。ファミリー用の部屋なのかな? 「24」のシーズンVがOAされていた。ジャック・バウアーもフランス語を話している(笑)