*** 7日目(2004/11/25 Thu) ***
 
6時30分起床。
今日は1日フリータイムである。
朝食だけはついているので、食べに行く。
午前中は、ベルサイユ宮殿へのオプショナルツアーが設定されており、7割ぐらいの人は参加することになっていたので、参加しない私はゆっくりだ。
朝食会場に行ったら、行かない人しかいなくて私含めて3組だけだった。
朝食はさらに質素になり、今日はクロワッサンすらない。毎食絶対あったのに。果物もチーズもヨーグルトもない。なんだかわびしい。(要するにフランスパンとドリンクしかない)
若い夫婦の人と一緒に食べていろいろ話を聞いた。
911のときに友達の結婚式でカナダに行っていて、その子は大手の旅行会社を利用していたので旅行会社がすべて手配をしてくれてよかったけど、HI○を利用していた人は帰りの飛行機が飛ばなくなって何日も延泊しなきゃならなくなったのに、旅行会社はなにもしてくれなかったらしい。「自分でホテル探せ」と。
英語がしゃべれて自分で何もかもできる人はいいけど、しゃべれない人はやっぱ大手の会社を利用するのがいい、高いだけのことはある、と実感したと言っていた。
「今回は何かあっても大手だし、にしやんいるから大丈夫だ」と笑っていた。なんだかんだ言いながら、みな、にしやんを頼っている。ツアー客の中にはにしやんの引率が2度目だという人もいた。そのときはイギリスだったらしいが、別の旅行会社のツアーだったらしい。そういうこともあるものなんだなあ。

さて、ダラダラしゃべっていてもキリがないので、外に出よう。
う・・・。昨日のうってかわって、寒い!!!
コートは着てきたから上半身は暖かいが、足元が寒い!!タイツはいてくればよかった。後で知ったが、この日は最高気温が10℃を下回っていた。

とりあえず、朝も早いことだし、まず、ポンピドゥ・センターを見に行ってみよう。
昨日のカルネを使ってメトロに乗ってみよう。

駅までの道はオフィスに向かう人で賑わっていた。出勤風景は日本とさほど変わらない。観光客は見当たらないが、むしろ会社員が多いほうが安心である。
終点駅なので、停まっている電車に乗る。
4号線で行ける一番近い駅で降りて歩こう。
最寄り駅で降りて地上に上がった。
・・・さて、ここはどこ?(笑)
いきなり迷子である。目印が何もない。地図で見たら近そうだからちょっとぐらい見えるかと思っていたが、周りの建物の背が高いため景色を見渡せない。
地図にも目印になるものがなく、まわりにホテルはあるが、私が持っている地図には載っていない。大きな通りに出てみよう。
わからない。やばい。人に聞くこともできないし。おのぼりさんだけど、治安上、堂々と地図を出してうろうろするわけにもいかないし。
とりあえず、太陽があるので方角はわかる。適当に歩いてみることにした。
ポンピドゥー・センター。工事中ではありません。こういう建物なんだな。
10分は歩いたろうか。それらしきものがチラッと見えた!私の野性のカンは正しかった(笑)
なんとかたどりついた。いやはや、よかった。
大阪の地下鉄みたいに何番出口などと出口に番号がついているわけじゃないし、出口がいくつもあるので、わかりにくいったらありゃしない。地上からメトロに乗るのは簡単だが、地上に上がるのは大変かもしれない。駅前に目標物があれば別に問題はないが。

ポンピドゥ・センターは特に観光するわけじゃなく見ただけだ。
まだ開館していないし。この建物には国立現代美術館、図書館、映画館などが入っているらしい。
地図を見るとルーブル美術館までは歩けそうだ。1kmぐらいだし。
よし、歩くぞ。

パリ市庁舎 セーヌ川の向こうにエッフェル塔
ポンピドゥ・センター沿いの大きな道を南下するとパリ市庁舎だ。
ここでも何かクリスマスの準備らしきことをしている。
セーヌ川に出て川向こうに昨日行ったノートル・ダム寺院が見える。
セーヌ川沿いに歩く。まだお店も開いていない。
ルーブルの手前に百貨店があって、開店したところだったので、暖まりに行く。寒さがピークに達していたので。あ〜、暖かい〜〜。
ルーブル美術館に到着。

そこから5分ほどでルーブル美術館に到着。
あ〜、着いた着いた。
地下の入口に着いたら意外に人がいて驚いた。
さすが観光地!
でも、チケットを買うのもたいして待つこともなく購入できた。
日本語の地図をもらって入場する。
が、この地図がまた見にくい。フロアによって番号が間違っている気がする…。
ここは噂に違わぬ広さである。じっくり見れば1週間はかかるだろう。ほんとにシャレにならないぐらい広いのだ。想像以上だった。とりあえず、モナリザとミロのヴィーナスだけは押さえておこうと思っていた。しかし、またこれが離れているんだな。
サモトラケのニケ ミロのヴィーナス
最初に私でもわかった“サモトラケのニケ”に出会えたのは入場して30分後だった(笑)
そこからミロのヴィーナスは近くて助かった。
その間にもいっぱい彫刻や美術品が所狭しと飾ってある。
でも、美術に造詣が浅いどころかまったくないため、何がなんだかさっぱりわからない┐(-。-;)┌

そして、目的のモナリザにたどりついたのは、ヴィーナスから30分後だった。
一体、どれだけ歩かせたら気が済むんだーーって感じである。噂には聞いていたが、モナリザは小さい絵だった。


モナリザ。意外にしょぼい。 はるかかなたまで絵画が並ぶ。一度エリアに足を入れると進むか戻るかしかないのでキツイ。途中でショートカットできればいいのに。
やはり人がいっぱい集っていて、絵までなかなかたどりつけない。
モナリザは他と違ってガラスのケースに入っていた。
苦労したわりに感動はない。
しかし、もう満足である。
間に一生分ぐらいの絵画や彫刻などを見れたし、お腹いっぱいなので、ほんとのお腹を満足させようと思う。

ルーブルの下のフードコートみたいなところに行った。
いろんな国の料理があったが、いまいちそそられるものがなかった。クレープ屋さんがあったので、フランスらしくクレープを食べようと思った。
卵やトマトなどを挟んだそば粉のクレープ“ガレット”を注文しているおばあさんがいた。私も食べたかったが…、また言葉の壁である。
メニューが注文するところの後ろの上のほうに書いてあって…指差せない(笑)
ガレットにもいろんな具の種類があって、わからない単語がいっぱいある。だめだ、注文できない!
でもクレープならなんとかなるか…。ということで、ブラックチョコレートのクレープとコーヒーを頼むことができた!
なぜか、果物なら比較的どれがどれかなんとなく単語がわかる。ツアー中飲み物はメニュー見ながら、「これは何?これは何?」とわいわいやってたからだろうか?

クレープでお腹がふくれるかと不安だったが、意外に大きかったから、充分お腹いっぱいになった。

さて、どこへ行こうか。
お土産を買わなければならないから、デパートにするか。
あ、その前にシャンゼリゼのヴィトンを見に行こう。工事中で面白いことになってるというし。
メトロでルーブルからシャンゼリゼは1号線で1本で行けるしな。
ジョルジュ・サンク駅を出たら目の前がヴィトンだった。
わはは〜(笑)でかいトランクだ〜〜。
焼き立てクレープ。おいしかった♪ 工事中のヴィトンの店。でっかいトランクに変身。
シャンゼリゼ通りは今日からイルミネーションが始まると思うけど、夜じゃないと見れないな。時間があれば来よう。
ヴィトンの写真を撮ってたら、他の人もやってきて一緒に写真撮りはじめた。どこの国の人も珍しいのだろう。
ニマッと笑ったら、その人もニマッと笑ってた。

さてさて買い物だ。シャンゼリゼもいいが、私には分不相応だ。
メトロにまた乗るか。これでカルネも終わりだ。
乗る前に、今回は乗換えがあるので、頭に叩き込む。“何号線に乗る”ということよりも、“何号線のどこ行きか”を覚えねばとんでもないところに行ってしまう。ホームとか乗り換えの通路には“どこどこ行きはこちら”と書いてあるので、路線図とにらめっこである。地下に下りる前に小さくたたんだ地図を広げて、“1号線のシャトーなんとか行きに乗って、1駅先のフランクリンなんとかで降りて、9号線のメリードなんとか行きに乗ってショセ・ダンタンで降りる”ぶつぶつ…。
“なんとか”ばかりだが、最初の言葉さえ覚えてしまえば、看板見ればなんとかなる。
地下に下りて地図見てたら狙われそうだし。私は“見るからに日本人”らしいから。(日本人以外に間違われたことがないのだ。)

そして、問題なく到着。ギャラリー・ラファイエットだ。
日本語の店内案内図をもらってうろうろする。ここは松坂屋も入っているからか、時々日本語で声がかかる。「日本より安いですよ」お、クリオブルーだ。
でも、普段買わないので安いかどうかわからない。フォリフォリもあった。覗いてみたら、ニースより値段が高い。私が買った時計は30E高くなっていた。
同じフランスで、同じデパートなのに、値段が違うのか…。
ちょっと得した気分。

私はフランスに来たら、トレードマークのカチューシャを買おうと思っていた。
日本は最近でこそまた復活しかけてきたが、大きな店でないと見つからない。あったとしても、ちゃちいのしかないのだ。カチューシャにはこだわりがあるのだ。何十本と買ってきて、いろいろ試してだんだんこだわりが激しくなってしまった(笑)
カチューシャなんか1000円あれば買えるんじゃないの?ってイメージだが、気に入るのは結構高いのだ。ブランド物だと“万”だし。
前に、ヘアアクセを売ってるお店で見つけたのをすごく気に入ったのだが、5000円以上した・・・。買えなかった(笑)それがフランス製だった。こっちで買えば安いんじゃないの?

ヘアアクセのコーナーに行ったら、あるある〜〜。すんごい種類ある〜〜〜〜!!
目移りするほどあった。ざっと100本、いや、もっとある。すごいぞ、フランス!
きれいにカラーコーディネートまでしてある。バレッタやヘアクリップもいっぱいある。
いろんな色を買おうかと思ったが、値段を見るとやはり高い…。
「革っぽくていいなあ、買おうかなあ」と思ったら…。う…1万円以上する…。うーん。うーん。やめた。小市民なのである…。(帰ってきてから、買えばよかったと後悔の嵐)
結局それよりはだいぶ安い予算内に収まるものを2本買った。これはこれで満足。
レジで支払いをすると、何か言われる。何言ってるのかわからなくてオロオロする。店員さんもおばさんで、英語もしゃべれなさそうだ。お互いに困っていると、他の店員さんが来てくれて、「Japanese?」と聞いた。ああ、国籍を聞いてたのか。
他の売り場でも、聞かれたので適当に「Japanese」と答えたら、当たってたようだ(笑)
ギャラリー・ラファイエットのイルミネーション オペラ座

お土産を買って、一通り見てから、オペラ座を見に行くことにした。すぐそばなのである。

次は、昨日行ったシャイヨー宮にエッフェル塔のイルミネーションを見に行く。夕方から毎正時にイルミネーションがあるらしい。
カルネがなくなったので、1枚ずつ切符を買う。
「アン・ビエ・プリーズ(切符を1枚くださいな)」と言っても通じたのに、他の駅で「アン・ビエ・シルブプレ」と言ったら通じなかった…。くすん。

エッフェル塔のイルミネーションは…。いまいちだった。
なんだか、トトロに出てくる“まっくろくろすけ”の白バージョンがエッフェル塔をうじゃうじゃ這っている感じがする。しかもそれだけなんだな。
他に見に来ていた10代ぐらいの男の子のグループも、最初は「ヒューー!」とか騒いでいたのに、5分もしないうちに飽きて帰ってしまった。
私も寒い中「何かあるのか?何かあるのか?」とオチを期待していたが、なんにもなくて、がっくり。
見ていた15分の間に3回も他の人のシャッターを押すはめに。
もちろん、日本人に頼まれたわけじゃない。外人に頼むなよ。「ハイ!チーズ!」ってなんて言えばいいのかわからないじゃないか(笑)
エッフェル塔のイルミネーション。まっしろしろすけ出ておいで♪

夜になったらシャンゼリゼのイルミネーションか、水上バスに乗って夜景を見るかと思っていたが、あまりの寒さに身体が冷え切り、耐えられなくなって、「ラーメンだ、ラーメンしかない!」と、またラーメンを食べに行くことにした。
芸がないが、食べたいものはしょうがない。
普段、ラーメンってあまり食べないのだが。
結局、またオペラ座まで戻る。
オペラ座から日本人街のあるサンタンヌ通りまでせっせと歩く。途中でスーパーに寄ったりしながら、ようやくたどりつく。今日は「サッポロラーメン」にした。
入ったら、金髪のお兄さんが「イラッシャイマセー!オヒトリサマデスカー?コチラヘドウゾー」日本語がうまい。
他の店員は日本人だった。
店の中は、昨日のHIGUMA同様、日本人が意外に少ない。金髪の人のほうが多い。上手にお箸を使っている。すすれないので食べにくそうだが。
なぜかカレーをお箸で食べている人もいる。スプーンがついているのに。見てると面白い。
私はチャーシューメンにしたのだが、なぜかやきそばを注文している人が多い。食べてるのを見るとおいしそうだ。あっちにすればよかった。すごい山盛りだけど。
誰か一緒なら半分こできたのになあ。こういうときに一人だと困る。
日本のお店だから、おひやも出てきて嬉しかった。
身体も気持ちも暖まって、もう帰ることにした。歩き疲れた。
またメトロに乗って帰る。8時前なので、帰宅ラッシュである。当然座れない。入口より奥へ行けない。入口付近に立っているポールにしがみつく。乗り換えもしなくてはいけない。乗り換え駅では私だけが降りるようだ。ドア開けられるか?と思ったら、入口のそばに立っていたおにいさんがさっと手を伸ばして開けてくれた。
ニッコリ「めるし♪」
優しいなあ〜。

あとは乗り慣れた4号線に乗って、終点まで帰るだけである。余裕である。
駅に着いて、余裕ぶっこいて鼻歌混じりに歩いていたら、なんだか様子がおかしい。
行けども行けども昨日寄ったスーパーにたどりつけない。
目印にしていた電飾も見たのになあと思っていたら、どうやら一筋間違えていたようだ。本来通るべき道と平行に走っている道だったので、事無きを得た。
でも間違えた道に和食の店があって、もう1泊するのなら寄ってみたかった〜。串焼きの居酒屋風だった。惜しい!
まもなくスーパーも見えて、寄る。最後の夜だし、時間も早いし、ビールだ、ビール。
お菓子も買って、ごきげんでホテルに着いたらまだ21時だった。
帰ってきている人もちらほらいた。

明日はまた朝が早い。6時半にはホテルを出る。
帰る用のパッキングをして準備完了。
フランス最後の夜に乾杯。